6/18-6/23の、ギャラリーかわにしさんでの個展は雨の多い中、沢山のお客様に来て頂いたそうです。
お父さん、お母さんは30年近く前から、3年に一度のペースでGかわにしさんでの個展を催しています。
昔は、久万から西条まで片道2時間を会期中、毎日往復していましたが、二人共60歳を過ぎた今、前回から西条市のホテルに連泊する事にしています。
おかげで西条のおいしいお酒と食べ物を満喫したそうですよ。
3年ぶりにお会いするお客様も来て下さり、いつもたった二人で誰も来ない、山の中での制作の日々とは正反対の一週間で、とてもリフレッシュしたそうです。
犬のボクと猫の3匹はその間、留守番のお姉さんにお世話をお願いしました。
Yさんが第3課題の小抽斗の鉋かけ作業中です。この頃鉋が切れるようになった、と言っていました。
鉋をかける事のみならず、作業の要領は見て知る、そうすると自然に身についてくるものです。
先達の技を見て盗む、という話もあります。
鉋は、➀台(台の直しができていること)➁仕込み(刃の仕込み具合)➂刃の研ぎ、の3ツのバランスが取れていて初めて使えるのです。
第2課題の部材と簡単な図面、作業工程表です。
これに墨をつけて、加工し鉋をかけ、組み立てていきます。
梅雨に入り犬の僕にもうれしい頃ではありませんが?
家のあるこの山の中では、もの凄い スピードで、植物が生い茂っています。
ギャラリーかわにしさんでの個展は、 いよいよ今週6月18日(水)からです。
もう準備は出来てるかって?
いえいえ、お父さんは前の日までが勝負という考えなので、まだまだ、木を刳っています。
飼い主夫婦の日常は、山奥の仕事場で二人、コツコツ木と漆の作品を制作していて、他人に会うことはあまりありませんが、個展、会期中は多くのお客様にお会いして、お話しします。
それが普段の生活とは違い、仕事以外のお話もでて、とても楽しいそうです。
二人共会期中「ギャラリーかわにし」さんにいます。
どうかご来場を、お待ちして居ます。
Fさんがノミで、蟻型五枚組みに挑戦しています。
難易度は中位でしょうか、ホゾを作っているところです。木工では、刃物が殆どの作業をしてくれるので、手に伝わってくる感覚と視覚を頼りに、鉋を引いたり、ノミを突いたりします。
刃物がよく切れる事が何よりもの大事です。
「どうすればうまく研げますか?」「うまく研ぐのに、秘密の機械とか?」等々。
答えは、ひとつ、毎日一回、一分でいいので、刃物と砥石を触ってください。
木工作業は、人間の手でしますが、実際に木を削っているのは刃物なのだ、という事を改めて感じます。
とうとう6月になりました。
18日から始まるギャラリーかわにしさんでの個展に向け、追い込みとなりました。
お父さんは未だ未だ間に合うと木を削り、お母さんは一気に漆塗りをするべく、作品が増えて困っています。
しかし、こんな時に限って面白いアイデアが浮かび物作りというのは、裏腹な面があるなといつも感じます。
単純作業をおたがい黙々とこなしていると頭の中で何かがつながるのか、色々な考えが湧き起ります。その結果はG・かわにしで見てくださいね。
手前、スツールの座面を削っています。
奥の二人、第3課題を塗装、仕上げているところです。
新しく入った人にしても、長く続けている人にしても、様々な疑問を問いかけてきます。
スツールの座面をノミで削りお手本を示すと、「なぜ、刃物の右側を使ったり、左側を使ったり するの(?_?)」
それは、逆目の所はこの様に、順目のところは こうして削って、無意識のうち に刃物の向きは微妙に変化して いくものですから。
独立して間もない頃、安い材料、安い刃物?しか買えなくて逆目が止まらず泣いたことを思い出しました。
お父さんはロクロで、欅を丸く刳り抜いた後、ノミを使い完成形を作ってゆきます。
お父さんの作る形は何ら、美術教育を受けてないにも関わらず魅力的なものが多く、つい手にとりたくなります。
こんな器に何を盛ろうかなと思う人も居るでしょうが、つい触って みたくなるものってありますよね。
お父さんは、そんな根源的な何かを形どってゆく為に、木工という手 段に巡り合ったのかなあと、傍らで ボクは考えます。
楓の新芽も目に優しい緑です、色々な植物の輝く季節となりました。